9 mai 2017
タカハシ君
タカハシ君は ’わたし’が10歳のとき通っていた小学校の 同級生だった 4月の新学期の冒頭 座席を暫定的に『あいうえお順』で座るとき 席が近かった タカハシ君の家は魚屋さん ’わたし’が引っ越してきた団地の隣りにある 小さなアーケード街の一画で暮らしていた お店をやっているタカハシ君のお父さんは 人の顔を覚えるのが早い 転校してきたばかりだというのに 『うちの息子をよろしくな!』だって・・・ ’わたし’が覚えているタカハシ君は かけっこが早くて運動会では花形のリレー選手だった ということだけ タカハシ君からみた’わたし’はおそらく透明人間...