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つ*ぶ*や*き
1 novembre 2012

五足の靴

41Jb57AhdfL薄い本にもかかわらず、頁を繰らないまま返却日を迎えること数回、このたびようやく読了した。

この本の存在を教えてくれたのはFacebook 上で知り合った@本馬さんと@大隅さんのお二人。時期がバラバラにもかかわらず各々ウォールの投稿記事にこの本に触れられたことがあったので、熊本の方には誇りに思う一冊なのだろうと思ったからだった。

そういう動機だったので、目次を開いてまずビックリ。てっきり九州は天草に特化した紀行文なのかと思いきや、広島県は宮島口から始まるではないか。

しかも全行程(広島→山口→福岡→佐賀→長崎→熊本→福岡→京都→東京)のうち、肝心の天草半島や二、三の都市を除くと最低一度は訪ねた処ばかり…。表紙を開くまでは時間がかかったが、読みはじめたとたん虜(とりこ)になった。

読み終えて思ったのは、日本語の美しさを久しぶりに味わえたこと。『はぁ?』といぶかる向きもあるかもしれないが、昨今メディアの世界の人間が率先して日本語を破壊しているのでは?と思いたくなるくらい、和製英語やらカタカナ表記が増えているなかで、日本語でとうとうと綴ったこの本は改めて日本語の美しさや奥深さを教えてくれた。

そして、何よりもゆったりとした時間の流れに満ちている。現在ほど交通事情が良くない時代は、移動の距離も短く、また、手段も人力に頼る部分が多い。そのため次の目的地へも一日がかりなのだ。

街角の様子や出迎えの人たちとの交流から生まれた即興の詩もあり、風景の描写だけに留まらない点が読んでいて実におもしろい。

読了後、さぞやブログ等に感想文がたくさん…と検索したら、紀行文『五足の靴』から命名したと思われる宿泊施設『五足のくつ』に泊まったというブログをむしろいくつも目にした。(^-^; それほど地元では『五足の靴』は愛されているのだろう。(^-^)

今回は他の本も同時進行で読まなくてはいけなかったので、順に頁を繰るだけだったが、次回以降、文体の違いまで味わえれば、この本の更なる魅力に会えるのではと楽しみだ。

長文の駄文に最後までおつきあいいただきまして、ありがとうございました。

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